ふぁ～、息が詰まりそうだった……。
「なんであんなに怒ったの？」
「アイツ、俺見て楽しんでるだけだから。」
「そんなことないでしょ……
ちょっと前に、
奏は感情が出にくい人だから、最近は人間らしい奏が見れて嬉しいんだ
って、森田さん言ってたよ？」
「人間らしい、って……
俺はもともと人間だ。」
「私も、最初会ったときの奏より今の奏の方が好きだな。」
あ、しまった！
「へぇ～、好きなの？」
「いや、好きって……恋愛感情とかではなくて、
人間として、っていうか……」
必死に言い訳をするが、
奏は私を逃がしてくれなかった。
