「栞奈……学校で、襟首つかみ上げたりして悪かった。」



ほら、

こうやって素直に謝ったりしてくる。




こういうのって反則だよね。




「いいよ。」



「キスしたい。」



「だ……ダメ。

奏は……私のことなんとも思ってないくせに。」



奏は何も言わず、私のことを抱きしめる力を強めた。




ほら、

奏は私のこと……好きじゃない。





私ばっかり奏のこと好きで、嫌。





「離して。」



奏を無理矢理引き離して私は奏の部屋を出た。