放課後。


先輩は突然やってきた。


「きゃあっ! 久瀬先輩だぁ!」

「近くで見ると余計カッコイイ!」

クラスは騒然。

もちろん私もプチパニック。

「…ちょっ! 先輩!? どうしたんですか!?」

鞄片付けもそこそこに先輩の方に駆け寄る。


「やっぱり帰るつもりだったか。お前、忘れてるだろ。」


…ん?

「何を?」


「…はぁ。」

「な、何ですか。」

「英語、教えるっつたろ。」

「でも、今日やるなんて一言も…。」