「好き。」


小さな、ほんとに小さな声が聞こえてくる。

でもはっきりと。


先輩の顔は見えないくらいにきつく抱きしめられてるけど、

熱がはっきりと伝わってくる。

照れてる? それとも恥ずかしがって?


「だから、つぎはおれの番。」

「え?」

「全力で夕奈を落としにかかるから。覚悟しろよな。」

「…っ!!」


恋、恋。


「さ、戻るぞ。うっすらチャイム聞こえたし、すぐにでももどんねぇとな。」


「は、…い。」


私…、どうすればいいんだろう…。