先生は苦虫をかみつぶしたような顔をして足早に出て行った。


残されたのは先輩と私。

先生と同じように超至近距離にいるのになぜか落ち着く。

先生以上にカッコイイ顔なのに。

ドキドキはもちろんしてる。

そりゃもうばっくんばっくんと。

でも。

心地よいと思うのはなぜなんだろう?


「…あ。」

「なんだよ?」

「先輩とはまだ戦闘状態だったのです!」

「……。」

この変な感情はいったん放置!

すくっと立ちあがって先輩を見下ろす。

まずチャンスのない私が先輩を見下ろす状態だ!