「先輩っ、次はあっち行きましょう!」 「そんな急ぐなって。」 先を急ぐ私に、まるでお母さんのような先輩。 「ああそうだ、夕奈。」 「はい?」 「そろそろ呼び方変えないか?」 「え?」 呼び方…。 「ほら、夕奈ずっと俺のこと先輩、としか呼ばねぇから そろそろ名前で呼んでほしいなーって。」 何か企んでる笑顔で近づいてくる先輩。 うーん。 呼び捨てはまずいだろうし…。 「怜斗…さん?」