私の頭に置いてあった手を唇まで滑らせれば人差し指で唇を押さえられる。
「…ん、分かった。楽しみにしてる」
いい子、とたっくんが微笑んだ所で目的の場所、”理事長室”についた、のだが…。
「な、にこれ…扉ないじゃない…」
そう、扉がないのだ。周囲の壁には小さくだがヒビも入っていて見るに堪えない。
「んー?結羅が吹き飛ばした」
あいつ…、締める。
拳を握りしめて俯く。
「ごめんね、たっくん。結羅のバカが迷惑掛けちゃって。高かったでしょう?弁償するわ」
扉だった残骸に目を移せばたっちゃんが苦笑した。
メニュー