自由な明日へ




たっくんはこれでも御曹司だからこういうところは結構しっかりしている。



重ねた手が握られるのを見れば自らも軽く力を込めて握る。



「早くいこ?」



「あぁ、って結羅はいいのか?」



たっくんはゆるりと首を傾げる。



世間一般で言うイケメンに属するたっくんであるからそれはかなり様になっている訳で…。



「……。うん、あのバカは置いてこ」




いいなぁ、私もあんな美形に生まれたかった。なんて考えながらも数段降りて見上げながら何度か手を引く。



「ん、分かったから焦んな。お前また迷子になるだろ」




「煩いな…。この学校が広すぎなだけ」



むすくれた表情で睨みつければたっくんは動きを止めて顔を赤くする。