自由な明日へ



ベンチに腰を降ろし目を閉じる。



ゆらゆらと微睡みの中をさ迷っていると遠くから複数台のバイクが近付いてくる。



「……っ?」



此方に向かってくるバイクのエンジン音に沈み掛けていた意識が一気に浮上する。



神経を研ぎ澄ませ、頭をフル回転させる。



最近動きを見せていた族はあったか、自分を探っている族はあったか…幾ら考えても答えは出ないまま。


「仕方ねぇな、今日は帰るか…」



立ち上がり足早に公園を後にする。