自由な明日へ




まあ、私が負けるとも思えないし大丈夫か。



そう思いながらご飯を口に詰めていく。
元々小食な私に用意されているご飯は少なめで、配慮されているのが感じられる。



「…ごちそう様でした。行ってきます」


小さく呟いて席を立つ。



さて、どう行こうかと頭を悩ませていると陸も立ち上がる。
それを視界の端で捉えれば陸が送ってくれるのか、と自己完結して歩き出す。


「「「行ってらっしゃいやし!!」」」



野太い声を背中に受けながらも部屋を後にすれば足早に玄関まで歩く。



陸が車を回してきます、と先に外に出ると私は玄関に一人佇む。