コンクリートに次々と黒いシミを付けていく。

「おい。」

やだな~。こんな時に幻聴とか。

「おい、お前!」

ん? これ、幻聴? …でも、みんな体育館の筈だし。

でも、とりあえず振り向いてみる。

「…え?」

後ろには茶色髪のカッコイイ男の子がいた。

訳がわからず、首を傾げて思考を巡らせていると、

「お前、一年だろ? 入学式は?」

ハッとして現実に引き戻された。