「春、よくやった。見張っとけよ?」 「…っ」 春くんは唇を噛んで、俯いている。見張っとけよと言われた春くんは、 私に耳打ちで、“ごめん”と、謝ったのが聞こえた。 訳がわからず、キョロキョロしていたら、ゴツ男君が私の体を壁に押し付け た。 いくら天然と言われた私でも、この状況が危ないことは分かる。 ゴツ男君の荒い息とともに、近づいて来る顔。背中に嫌な汗が伝う。 「た、助け…」