入学式からしばらく経ったけど、東城君とは何もない。

美麗もそろそろこの話題にも飽きてきたのか、最近はこの事に

触れてこない。

「た、立花凛花さんいますか?」

ドアの方に目を向けると、小柄な男の子がいた。

「凛花さーん。またお呼び出しですよ?」

美麗が茶化して来たから、もう!と言ってからドアに向かった。

「裏庭でいい?」

と、私が言うと、男の子は頷いた。