私と先輩の関係図

みんな日陰に集まり、ストレッチ。

「う〜〜〜」

「千花ちゃん、固っ‼︎」

千尋先輩に前屈を押してもらってるけど
顔が足につかない……⁉︎

千尋先輩に笑われてしまった。
かなり恥ずかしい……。

自分でも固いと思うなぁ、これは。

「さ、交代!」

「はい!」

今度は、私が千尋先輩を押す番!

………って、えぇぇ⁉︎⁉︎

「や、軟らかいですね!」

千尋先輩は、顔が足についているどころか、ぺったんこに折りたたまれてる、みたいな感じ。

「そうかな。水泳やってたんだよ!だからかなー?」

「千尋先輩、水泳やってたんですね!」

意外だなぁ!

「そうそう!週6回も練習あってさ、大変だったよー!」

うわっ、週6回⁉︎
私には耐えられない。

「じゃあ、すごい速かったんですよね?なんで、陸上部に入ろうと思ったんですか?」

私が聞く。

「もちろん、水泳部と迷ったんだけど。陸上部の明るい雰囲気がいいなって!先輩も優しいし!他の部活よりも団結力があったの!」

私と同じ事思ってる……。

千尋先輩は、足を開脚にした。
体を横に伸ばす千尋先輩を押す。
やっぱり軟らかい。

そして、千尋先輩は続けた。

「千花ちゃんは、短距離か長距離どっちを希望してる?」

「一応、短距離です!」

「おー!私、長距離なんだ!長距離は、キツいけど楽しいよ!市の大会とかだと入賞できるけど、県大会になるとレベルが高くってさ。でも、絶対いつか県大会突破するの!それが私の目標!」

それを話す千尋先輩は、目が輝いていて。私も聞き入っていた。