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「はーるなっ♪先輩、見に行かなくていいの?」


「いくいく!待ってよ、美優~!」



放課後、親友の成瀬美優と一緒にサッカー部を見に行くのが私の日課。



なんで見に行くかというと、私の好きな人、木下雄大先輩を見に行くため。




きっと、先輩は気づいてないんだろうな。




私が先輩を見に行ってること。




私なんかの存在を知るわけないか…。



私は、どこにでもいそうな高校2年生。


に対して先輩は誰にでも優しくて男女関係なく人気で。



とうてい私には届くはずのない人で。



でも、見てるだけでもいいんだ。


かなわぬ恋でもいいんだ。