家に帰ると、ICレコーダーの説明書を読んだ。
「ふんふん…ここをこうすると録音できるのか…濁火君、何か喋ってみて」
「物理的に無理だからそれ」
「えー、濁火君超絶イケメンボイスなのに?」
「それはお前にしか聞こえない!」

『あーあー、明日は明日の風が吹く!』

録音のための操作も完璧に覚え、私は心の中で犯行声明するのであった。