ついに掃除の時間が来た。
私はいそいでICレコーダーを仕掛け、何食わぬ顔で掃除を始めた。

「ふんふんふん〜」
「お前掃除中までイヤホンしやがって、耳が悪くなっても知らないぞ」
「昨日みたいに盗み聞きしないようにしてるだけだし!」
「実際は昨日よりがっつり盗み聞きしてるけどな」

私は濁火君の皮肉を聞こえないふりして一心不乱に掃除した。