『紗綾・・・どこ行ってんだよ。
離れんなよ、俺はお前が必要なんだよ。』
当麻の久しぶりの声。
あぁ、懐かしい、とても愛おしい。
嗚咽が止まらない、涙も止まらない。
蓋をして想いを押し込んだはずなのに、蓋さえ取れて、思いがあふれる。
『怪我は大丈夫か?』
『しょっ・・うに・・・聞いたの?』
『あぁ。』
翔は怪我はない、平気?
たくさん聞きたいことがあるんだよ、でもうまく話せない。
『俺は、待ってる・・・ずっと待ってる。』
当麻の優しく囁くような声。
胸の中にあった何かが、消えて行く気がする。
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