電話がかかってきた。 着信のところには‘当麻’と書かれていた。 私は、ためらわずに電話に出た。 『とっ・・・うま。くるしいよ』 私が選んだ道なのに、苦しいよ。 お嬢様になるって決めた、けれどこんなにも苦しい。 『会いたい・・・もうっ、苦しい。』 お母さんと一緒に食事をして、お昼になれば読書やショッピングをする。 一人の食事じゃないよ、楽しい。 けど、全然物足りないんだよ。 黒龍ってパーツが抜けるだけで、こんなにも世界はモノクロになるんだよ。 私は、ここから逃げ出した。