スノードロップ

カラコロンッ

小さなパン屋にお客様が
入ってきた。

私はこの静かな空間で、
ドアを開けるといつも鳴る
この音が好き。


小さな男の子のお客様だ。

私の元へ駆け寄ってきて、
少し不安そうな顔をした。

「おねぇちゃん。
フランスパン1本ください。」

「はい。ちょっと待ってねぇ。」

私はフランスパンを取って、
包んで男の子に渡した。

「はい、どうぞ。
持てるかな?大丈夫?」

フランスパンはこの男の子には
少し大きい。

だけど、男の子は頑張って
フランスパンを落とさないように
ギュッと抱きしめるように
持っている。