“病は気から”というのは本当らしい。
ただの風邪なのに、治りの遅さは尋常ではなかった。
そして、地球は回っている。
やってきて欲しくなくても時間は流れているのだ。日々は過ぎていく。
治る日もやってくる。
私の都合が悪かろうと地球はお構いなしに回り続けるのだ。
「地球め…」
「なぁに、ブツブツ言ってんの。…36度5分。よし、やっと熱引いたね。頭とか痛くない?」
「へーき…」
「月曜日から学校行けそうね。…にしてもどうしたらただの風邪ここまで拗らせられるの」
お母さんは溜め息混じりに問いかけてくる。
「気持ちの問題でしょ」
そう言ったら更に深い溜め息を付かれた。
「そう言えば孝介くんから連絡何回かあったよ。真耶の方にも来てない?」
「……知らない」
本当は携帯のディスプレイに何度か名前が挙がったのを見た。
メールも電話も…
怖くて出てない。

