次の日、先輩は休みだったらしい。
先輩の教室に、先輩が居ないのに行くのは勇気が足りなくて。だから下駄箱を確認したら靴はなかった。
あったのは上履きとそれから
可愛い便箋だけだった。
封筒には丸文字で『一條先輩へ』と綴ってあって、
ファンレターではないことが分かってしまった。
どんな子が書いたんだろう。
どんな想いで書いたんだろう。
想像すると胸が軋んだ。
気持ちは痛いほどに分かってしまう。
ケータイを開いて出した宛名は
『一條先輩』
“風邪治ってないんですか?早く学校に来てくださいね”
迷った故の短いメールを送信して、ケータイを閉じた。
早く先輩に会いたかった。

