Salty Taste Love



「孝介、おはよ」


「おう」



先輩のおかげで孝介とも普通に話せるようになった。



「おはよう」


「おー、細井はよ」


あの日以来、孝介は細井さんと急接近したようだ。


ここのところ一緒にいるのをよく見かける。




私が身を引いたおかげなんだから、感謝しなさいよー!


心の中で毒づいてみる。














「やっぱり細井さん可愛いよね~」


一限は自習だったけど勉強に飽きたから孝介に話を振ってみた。


「だろ~?」


「…なんであんたが得意気なのよっ」

まるで自分のものみたいな言い方が気に食わない。


「……うっせーな…いいだろ別に」


「はいはい、はやく告っちゃいなよ」


「はぁ!?……お前………」


孝介の言葉を遮って授業終了のチャイムが鳴り響いた。





「真耶ー」



教室の出入り口に普段は居るはずのない人を見つけて私は直ぐに駆け寄った。



何故なら、誰よりも愛おしい人だから。



「先輩、どうしたんですかっ!?」


「…うん…ごめんっ!」


先輩は目の前でいきなりパンッと手を合わせて


「今日俺早退するから一緒には帰れない…」


謝った。



「……そういえば、顔赤いですね…。熱あるんですか…?」


「まぁ…大したことないんだけどね~」




……早退するぐらいなんだから大したことないわけないのに……。



「無理しないでくださいね。お大事に」



「うん…」


そう言って戻っていく先輩の背中が弱々しくて愛おしさがこみ上げてきた。


「先輩っ!」


先輩に向かって走っていく。


そして、先輩の手を引いて、人陰のない階段裏に行った。




「どうかし…ーっ!」



少しでも先輩の元気になるように。

私に出来ることがしたいと思った。



先輩の唇は熱くて、先輩の体温が自分の唇から伝わってくる。


離すと空気が冷たく感じた。



「お大事にっ!」


唖然とした先輩を残して私は走り去った。



先輩とキスは何回もしてるけど…自分からしたのは初めてだ…。



これは……





ハズいっ!!!