「珍しいな…って…」
いつもの甘い笑顔が急に真剣な顔に変わった。
「…なんかあった?」
それも、私の目の腫れに気づいたから。
「昨日親と喧嘩したの」
無理は無かったと思う。
我ながら、咄嗟の言い訳としては良かった。
孝介も納得したようにまた笑顔をつくる。
「程々にしとけよ~!家追い出されても知らねえからな」
「やめてよー!やりかねないんだけどうちの親」
小さいころから知ってるからお互いの親のこともよく知ってる。
家族みたいで。
実際、何度家族なら良かったと思ったことか。
でもそれは…姉弟って関係じゃなくて…私は…
やばい。
また泣きそうだ。
「ごめん、私もう行く」
冷えピタを手にしてレジの列にならんだのだけど。
「どした?」
私の異変に気付いたらしい孝介が寄ってきた。
「財布……」
「は?」
「忘れたぁあ……!」
「はぁ!?」

