私のパートナー



水族館の前に広がる海辺を
歩いていく。


いつもより波が高くて決して穏やかとは言えない。



「波…高いな。」


沈黙を破ったのは一哉さんだった。

「…ですね…。」


ぼんやり波がくるのを目で追ってみる。


風が少し強く吹いた。


うぅ…寒っ…。

沖縄でまさか寒いと感じることがあるなんて…

薄着の私にはもっと寒く感じてしまう。


「…この後どこいく?」


一哉さんが私を心配してくれることはわかっている。
でも…

これ以上危険な目にあって欲しくない。


「ぁ……お土産買いに行ければいいです!両親の分と…兄の分を…。」


「お兄さんいるんだ。」


珍しく彼が私の話に興味を持った声で尋ねてくる。


「…3歳上に…優秀な兄が…。」


私の 優秀 の言い方に疑問を抱いたのか
私をマジマジと見つめる。


「お前だって東大卒だろ。」


「…兄は…東大トップなんです…。」


目を驚かせて 一瞬申し訳なさそうに顔をしかめる。


「……東大家系か。」


「…父は東大…母は西の京大です…。」


そこまで言うとついに顔はしかめられる。

「マジかよ…。」


「でも…兄の方が出来がいいから…。」


「親に差別されてたのか?」


「い、いえ!むしろ、大切に育ててくれて…」

「じゃあ、なんでそんなに兄貴のこと気にしてんだよ。」


「…だからこそ…期待に応えようと…」


だんだんシンミリしてしまう。