翌朝。

朝ごはんを食べ終えた後のことだった。


「…どこ行きたい?」

思いがけないセリフにドキっとする。

「え…えっと…どこでも…」

言ったそばからしまった、と思ったけど時すでに遅し…。

「そーゆーのやめろや。どこでもっつーのが一番困る。」


予想通りの返し…。

でも、実際一哉さんと行ければどこだっていいんだよね…。


「…えっと…じゃあ…」

ガイドブックをゴソゴソとして
開いてみる。


大きく載っていたのは水族館。


「す、水族館!」


「水族館??」


「そっ、そう!水族館に行きたいです!」


「ふーん…子供だな。」


「こ、子供っ?」


「魚見てキャーキャー騒ぐんだろ?」


「さ、騒がないし!」


「どうかな。お前はアホだからな。子供よりうるさいかもな。」


…。
もう、なんとでも言えっつーの。