運命の人と出会ってから10年がたち私、宮武愛李は高校1年生になった。

彼とは5歳の誕生日以降1回も会っていないし、名前も知らない。
でも、毎年誕生日の日には1枚の写真が彼から届く。私には関係のない写真でも彼と繋がっていられるような気がしてずっと大切にしている。







「あいりー?!」


「ん?あ、ごめんw」


「なに、ぼーとしてんのよー、もしかしてまた運命の人の事考えてた?」


「う、うん」



「もーいっつもその人のことばっかじゃん、少しはあたしの話も聞いてよね?」


今私と話しているのは矢澤知穂
知穂は中学から一緒で今では1番仲がいい友達、頭も良くて、運動神経抜群、見た目もすごく可愛くて憧れでもある。


「でね、今日転校生来るらしいよ、しかも男子!」


「へー」


「噂によるとめっちゃイケメンなんだってー、あたし狙っちゃおっかなぁー」


「がんばって」



「愛李さ、もーちょっと男子に興味もてば?男子への振る舞い方をもう少し気をつけたらモテるのに、もったいないよ」



「いいよ、そーゆーの疲れるだけだし」



正直、転校生とかどうでもいい、男子自体苦手だし一緒にいて疲れるだけ
でも、運命の人だけは違う