でも俺は俳優。



 ちゃんと気をつけないと俳優を続けられなくなる。



 だから今は恋愛をしている余裕はない。



「まっ、気にすんな! 俺がお前の分まで恋愛しといてやるから♪」



「……どーも」



 そんなナオの言葉に若干呆れながら俺たちはまた少し話してからここを出た。






 この時はまだ知らなかったんだ。



 このあと起こるびっくりするような出来事を……───。