おててがくりーむぱん2



「やっ、やめてぇ」
か弱い声が孝志から漏れてきた。


光恵は我にかえって「ちょっとっ、やめてください!」と割って入った。


引きはがされた女性は、頬を紅潮させながら、にやりと笑う。


「大丈夫?」
光恵は腰が抜けたように壁に寄りかかる孝志に走りよった。
ええい、ドレスってなんて邪魔なの?


「孝志、久しぶりね」
女性は髪を手で整える。


「さとし、お前、こっち帰って来てたの?」
孝志が言った。


さとし?


光恵はその女性を驚きの眼差しで見た。


さとし……って、この人、おとこ?
どう見ても、女の人にしか……。


「昔の名前で呼ぶのはやめて。『さゆり』になったって、言ったじゃない」
さとしは言った。