振り向くと春恵が戸口のところで立っていた。Tシャツにジーンズという、いつも通りのラフな格好。
「おねえちゃん、大丈夫?」
「うん、ごめんね。迷惑かけたでしょ」
そう言うと春恵が黙って首を振った。
「佐田さんと会ってないの?」
「うん、事務所が禁止してて」
「つらいでしょ」
まだまだ子供だと思っていた妹の口から、そんな大人っぽい問いかけが出て来て、光恵は思わず微笑んだ。
「何よ」
春恵がぷっと頬を膨らました。
「だって、大人っぽいんだもん」
二人はベッドに並んで腰掛けた。
「佐田さんと別れるの?」
「別れたくはないけど、どうなるかわからない。わたしのせいで、彼に迷惑をかけたし」
「そうなの? あの写真、マジでお姉ちゃんが流した?」
「まさか。データ盗まれちゃって。でも無警戒に携帯を机に置いてたわたしが悪いし」
「だから別れるの?」
「……そうしなくちゃならないなら」
光恵はふうと溜息をついた。

