「じゃーん、カルボナーラです!」

「おお、美味そう。」

「市販のソースじゃないからね?ちゃんと一から作ったんだよ。」


夜七時を過ぎて聡が家にやってきた。私は今日は早番だったので、五時半頃帰ってきて、急いで準備を始めたのだ。


「すげーな、カルボナーラって作れんだね。」

「ちょっと張り切っちゃった。」


味見はしたし、パスタはちょっとお高めの生パスタを用意したし、上出来のはず。聡が気に入って、また食べたいって思ってくれたらいい。


「うん、おいしい。あーりはやっぱ料理上手だな。」

「ふふっ。」


よかった。おいしそうに頬を綻ばせる聡を見て、安心して私も食べ始める。

あーり。唯一そう呼んでくれる聡がすぐ側にいることが嬉しい。