すると鷹弥は納得したような顔をした。



「秀勝。お前は玲唯先輩の話を出されて動揺してるんだ。」



秀勝は眼を見開く。



「飯山先輩に玲唯先輩のこと訊かれたんだろ?


玲唯先輩のこと、真剣に考えようと思ったからだよ。


まあ、俺からしたら秀勝は玲唯先輩のこと好きに見えるけどね。」



そう言った鷹弥の顔はさっきとはうって変わって真面目なものだった。



「俺、玲唯先輩のこと好きなの?」



「まあ、ゆっくり考えたらいいんじゃない?」



花火大会の活気を残す夏の夜のこと。