しばらく沈黙が続いた。 腕時計の針は集合時間を5分程すぎたところを示していた。 「秀勝くん、本好きだよね。 保健室でもよく読んでるもんね。」 沈黙を破ったのは帆乃夏だった。 ―――あれ?いつも先輩に下の名前で呼ばれてたかな? 「そうですね。本は好きです。 あ、でも保健室で読むのは玲唯先輩が寝てるときか仕事してるときだけですけどね。」 秀勝は名前のことは特に触れずに答えた。 秀勝の言葉に帆乃夏は顔をしかめる。