「そういうわけじゃないけど……」


私達は付き合っているわけではないし、水沢くんの部屋で二人きりになったとしても、何かあるわけではないけど。


男の子の部屋に行くって……


そんな事を考えていたら、何か急に恥ずかしくなって、顔が赤くなってきた。


「まぁ、俺は、俺の部屋でもいいけど?」


水沢くんは、にこにこと楽しそうに笑顔で私を見ている。


えっ?

いや、それは……


水沢くんの言葉に固まっていると


「うそうそ、冗談」


はははっと、楽しそうに笑う。


びっくりした……


「じゃ、ファミレス行こうか」

「うん」


優しい笑顔で私を見ている水沢くんに、私は顔を赤くしたまま頷いた。


さっき上原くんが、断っているのにお構いなしって感じが怖かった。


だから、水沢くんの心遣いがすごく嬉しかったんだ――…