素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

ガラガラ――


「ハァ、ハァ……、ハァ……。……っ、水沢くん……、お待たせ」


私は、そう言いながら、息を整える。


「走ってきたの?……アイツに何かされた?大丈夫?」


水沢くんは心配そうに私の顔を覗き込む。


「ううん、大丈夫。それより、ごめんね。遅くなって」

「いや、気にしなくていいよ。それじゃ、今日はファミレスに行って勉強しようか」


水沢くんは立ち上がり、鞄を持つ。


「えっ?ファミレス?」


私はびっくりして声が裏返ってしまった。


「今日は二人だけだから、外の方がいいと思ったんだけど。俺ん家の方がよかった?」


水沢くんは意地悪な表情で笑いながら、私を見る。