「じゃぁ、聞いてきなよ!」


そう言いながら、繭花は私の背中をぐいぐいと押す。


「若菜、ちょっと待ってよ」


必死に私を止めようとしている胡桃は、繭花に腕を掴まれ、その場でじたばたしていた。


私は、水沢くんの席でお昼ご飯を食べている、水沢くんと五十嵐くんの所へ行き


「あ、あの……。今日の勉強会の事なんだけど……。水沢くんと五十嵐くんさえよければ、今日は、その……、別々に勉強しない?」


私は頑張って自分から話し掛けた。


「えっ?それって……」


私から話し掛けるなんて、すごく珍しいから水沢くんも五十嵐くんもびっくりしていた。