素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

10分くらい待つと、若菜ちゃんは繭花ちゃんと胡桃ちゃんに支えられながら、俺の待つ公園に来た。


「水沢。若菜の事、帰りは寮まで送ってね」


そう言って、繭花ちゃんと胡桃ちゃんは帰って行った。


若菜ちゃんは少し距離を開けて、俺の隣に座る。


「話すの久しぶりだね……」


俯いている若菜ちゃんは小さく頷く。


そんな様子を見ながら、俺は話を続けた。


「繭花ちゃんから聞いたよ。ごめんな……、気付けなくて……。若菜ちゃんの事を守ってやれなくて……」


ちゃんと若菜ちゃんの事を守りたかった。


だけど、自分の気持ちばかり押し付けて、若菜ちゃんの話を聞こうとしなかった。


俺のせいで……


若菜ちゃんは苦しんだんだ。


「俺のせいだ……。ごめんな」