素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

「……ごめんね。ありがとう」


私は、橘くんの顔を見る。


「俺はいいよ。だからさ、これからは一緒に帰ろう?」


そして、そう言った橘くんは優しい表情で私を見ていた。


「……でも、今言うことじゃないけどさ……。水沢はいいのか?日向……、あれから水沢と話してないだろう?」


上原くんの事があって、水沢くんの事を忘れていただけかもしれないけど。


忘れていた上、今さらどうしたらいいのかわからず、橘くんから視線を逸らしてしまう。


「まぁ、いいわ。日向、お前、明日は学校、休めよな。無理すんなよ」


そう言って、橘くんは立ち上がり、私の部屋から出て行った。