素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

そして、電車で市街地まで出て、みんなと待ち合わせをしているファーストフードのお店に向かった。


店内に入り、橘くんはキョロキョロと同級生達を探す。


そして、


「お待たせ」


橘くんは、窓際の席でわいわいと喋っている五人組に声を掛ける。


今日集まっていたのは、絵理子と私も話した事のある女の子。


後の三人は、中学の時、橘くんとよく一緒に居た男の子。


その五人は一斉に顔を上げ、橘くんを見た後、私に視線が向いた。


えっ?何?


「きゃぁー!若菜ちゃん、久しぶりー!!元気?会いたかったぁ!」


絵理子は立ち上がって、私の手を取りぶんぶんと上下に振った。


私は会いたくなかったよ……


なんて言えるわけのない私は


「絵理ちゃん、久しぶりだね」


と、にこっと笑顔を見せる。