素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

そして、帰り道――…


コンビニに寄り、お菓子やジュースを買ってから、水沢くんの家に行く。


今の時間は誰もいない、という事で、リビングで勉強をする事に。


ちょっと大きめのセンターテーブルをみんなで囲う。


私は胡桃と繭花の間に座り教科書を出していた。


「あっ、五十嵐は胡桃の面倒見てよね」


繭花が楽しそうにそう言うと、胡桃は慌てて私を見た。


水沢くんと五十嵐くんと一緒に勉強会をする事になった時から、もうすでに胡桃の勉強は五十嵐くんに見てもらう事は、繭花の中で決まっていたと思う。


私でも、それは気付いていたよ。


繭花の行動に気付いていた私は


「胡桃、諦めな……」


胡桃の耳元でそう言った。