素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

「亜希、お前何言ってんの?やり直すもなにもないだろ。俺の事、遊びだったんじゃねーのかよ。つーか、俺、今、彼女いるから。じゃぁな」


そう言い放ち、俺は立ち上がる。


そう、若菜ちゃんは亜希とは違う。


若菜ちゃんは素直な子。


嘘を吐けない。


だから、若菜ちゃんの事は信じられる。


そう思っている。


「待って!」


亜希は帰ろうとした俺に、後ろから抱き付いてきた。


「信じてもらえないかもいれないけど、私、陸の事が好きなの。あの時から、陸の事、忘れた事はなかった。私には陸しかいないの……」


亜希はそう言いながら、俺の背中にぎゅっと抱き付いた。