素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

ここは、学校の最寄り駅。


しかも、今は放課後。


誰に見られているかわからない。


噂を立てられて、若菜ちゃんに誤解されては困る。


まぁ、それだけが理由じゃないけど。


そりゃ、一番の理由は“若菜ちゃんに誤解されたくない”だけど、俺自身、出来るだけ亜希と関わりたくない。


「離せよ」


俺は亜希の腕を振り払う。


「ひっどーい!ねぇ、久しぶりに会ったんだからさ、ごはん食べに行かない?」


亜希に対する俺の態度なんて気にする事なく、亜希は自分の言いたい事を言う。


つーか、よく俺の事を誘えるよな。


俺は相変わらずの亜希の態度にイライラしてきた。