素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

アイスコーヒーを上原くんの前に置くと、上原くんは私の手に触れた。


その瞬間、私はパッと手を離そうとしたのだけど、その前に、上原くんに手を握られてしまった。


「……嫌。離して」


私は小さな声でだけど、そう言い、上原くんの手を振り払おうとする。


だけど、男の子の力に勝てるわけもなく。


「ねぇ、日向さん。写真一緒に撮ろう」


そう言いながら、上原くんはデジカメを見せる。


本当は“嫌”って言いたかったけど


「注文したら、好きな子と写真撮っていいんでしょ?」


先に、笑顔でそう言われてしまった。


そうなんだけどね……