素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

2日目の放課後――…


制服に着替えた後、後片付けをした。


「疲れたー」


椅子に座っていた繭花が「うーん」と腕を伸ばす。


「二人ともごめんね」


その隣で胡桃は申し訳なさそうな顔をする。


「何言ってんの!胡桃達、元々、今日の午後は当番無かったんだから、気にしないの」

「そうだよ。胡桃、楽しかった?」


繭花と私がそう言うと


「うん」


胡桃は照れたように頷いた。


そんな胡桃を見て、私はちょっと羨ましくなった。


好きな人と学園祭デートって憧れるから。


って、そんな事を言ったら


“その前に、自分の気持ちを水沢にちゃんと伝えろ”


って、繭花に怒られそうだから、言わないけど。