私は繭花と胡桃に放課後の出来事を話した。


「なんで、何も言わないの!」

「言わないんじゃなくて、言えなかったんだよね?」


繭花に怒られる私を胡桃は優しくフォローしてくれた。


「……っ、嬉しかったし、私も“好き”って言おうと思ったよ?でもね……、水沢くんに“好き”って言われても信じられないよ……。私なんかの事を好きだなんて、そんな事があるはずがないって……。

でもっ……、帰り際に水沢くん……“本気”って言ってくれて……。だから、何も答えられなかった事、すごく後悔してるよ……。だけど……、どうしたらいいかわからないの」


私は泣きながら一気に喋った。