素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

『男子借り物競争に出る人は、集合場所に集まって下さい』


放送委員のアナウンスが流れたので、俺は集合場所に向かった。


学年順のレースとなる。


絶対、引いてやる。


俺は気合いを入れていた。


ん?

あれって確か、若菜ちゃんに告白したヤツだよな?


俺の視線の先にいた上原も借り物競争に出るみたいだ。


ってことは、アイツ、若菜ちゃんの事、諦めてないのか?


そう思うと、他の男達もみんな若菜ちゃんを狙っているような気がしてきた。


だって、これに出るヤツは、ほぼ全員がジンクスのカード狙い。


絶対、負けねぇーぞ。


そして、俺の順番になり……


「位置について、よーい……」


パンッ――


俺は走り出した。