あれ?

あれって、中村じゃね?


若菜ちゃんの事を馬鹿にしたように笑っていたのは、いつも俺につきまとっていた、隣のクラスの中村だった。


若菜ちゃんがダイエットをした事は知らないけど。

つーか、なんなの?

その言い方。

それに、中村にその事関係ねぇじゃん。


今度は中村にムカついてきた。


また、俺がイライラしていると、若菜ちゃんが泣きそうになっているのが見えた。


そんな若菜ちゃんを見た瞬間、俺の体は勝手に動いた。


「若菜ちゃん、帰ろう」


そして、若菜ちゃんの腕を掴み、若菜ちゃんを引っ張って教室を出た。


渉と胡桃ちゃんと繭花ちゃんは、その後に続いて教室を出た。