俺が悩んでいると


「花火大会の時、心配してくれていたんだよね。ごめんね、心配かけて。私なら大丈夫だから、ありがとう」


と、若菜ちゃんは笑顔で俺を見た。


だけど、それが作り笑顔だって事が、俺はわかった。


だって、それは、俺がよくするから。


きっと、若菜ちゃんは心配を掛けたくないんだよな？

俺の事を思って……


俺はプラスに考えたかった。


せっかく縮まってきた若菜ちゃんとの距離が、また離れた気がして仕方がなかったんだ……