素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

「なぁ、日向」


すると、私は声を掛けられた。


振り返らなくてもわかる。


この声の主は……


橘くん。


ここで無視するわけにもいかず、私は振り向く。


橘くんは女の子達の間から出て来た。


「久しぶりだな。そういえばさ、日向、この間の花火大会、来てなかった?お前、気付いてないかもしれないけど」


橘くんはにこにこと笑顔で話し掛けてくる。


なんで、そんな笑顔で話し掛けてくるの?

中学の時、友達と私の悪口言っていたのに。


っていうか……

花火大会の日も、気付かれていたんだ……