素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

ふと若菜ちゃんを見ると、若菜ちゃんは少し気まずそうな表情をしていた。


あぁ、今、俺、顔に出ていたのかな?

それで気にしちゃったんだろな。


若菜ちゃんに向かって、俺は笑顔を見せ


「何、複雑な顔してんだよ!」


そう言うと、若菜ちゃんはあたふたしだす。

だけど、普通を装っているし!

あっ、なんか見ていて楽しいかも。


俺がにこにこと若菜ちゃんを見ていると


「複雑な顔って……。何もないよ?ってか、私も帰ろかな」


若菜ちゃんは鞄を持って、席を立つ。


「あっ、待って。一緒に帰ろう」


俺は別に、若菜ちゃんに特別な感情を持っているわけではない。


だけど、“若菜ちゃんと一緒に居たい”そう思ったんだ。